静かに過ごすことを習へ。古の教へなり。
こんばんは!ここ2~3週間いろいろと多忙で日記を書く余裕さえなかったです。
母が、再手術することになったからです。
そして、明日から、母は神戸大学病院で検査入院することになりました。
大腸がんが、肝転移したものの切除手術です。
最近の母は、抗がん剤の薬剤耐性といって、抗がん剤が効かないのではなく、抗がん剤が月日を重ねると効きにくくなる状態になっていたのです。
この抗がん剤の薬剤耐性の問題は、抗がん剤治療において大きな課題なのですが、、、。
抗がん剤が効いている間は、何ら問題はありません。しかし、年月を重ねると効きにくくなるのです。
母の場合は、約2年間、抗がん剤が効いていました。
そして、一般の抗がん剤治療では、この場合、2次治療といって別の抗がん剤を使うこになります。
標準治療のガイドラインでも、大学の教科書でも、おそらく別の抗がん剤を使うのがセオリーなのです。
しかし、神戸大学病院の腫瘍内科の教授は、肝転移した部位を手術することをすすめてきたのです。
「手術!」
そのような選択肢はまったく頭になかったのが本音です。
薬剤耐性で腫瘍マーカーの数値が54なのであって、局所再発とは言えない状態です(一般に腫瘍マーカーが100以上が手術の対象になります)。
薬剤耐性後のその他の選択肢としては、①陽子線、②放射線(+抗がん剤)、③ラジオ波焼灼術もありました。
でも、神戸大学病院では、腫瘍内科も外科も手術をすすめてきました。
どちらの教授とも相談したのですが、やはり、この手術という選択肢は、薬剤耐性の問題が生じたときのベストな治療法であると判断を下しました。
なぜなら、がん患者さんの体力のあるうちに手術をすることが、今後のがん治療をする患者さんのQOLにとっていいからです。
そして、がんが再々発したときは、手術ではなく陽子線を使えばいいと決断しました。
もちろん、陽子線も2回同じ部位に照射することはできないのです。これをがん再々発したときの3次治療に温存することにしました。
そして、この治療計画で、母は少なくともあと5年は生存できるはずです。
今回の神戸大学病院の腫瘍内科の教授の判断は、まったくガイドラインや教科書に載っていないのですが、極めて高度で正確な判断だったと思います。
一般医ですと、2次治療の抗がん剤を患者さんに提供して、2次治療の抗がん剤治療の後、患者さんの体力が落ちた状態で、手術することになっていたでしょう。
結論として、神戸大学病院の腫瘍内科の教授の判断は、極めて秀逸でした。感謝!
とまれ、明日から、母は検査入院です。僕は、今自分がやるべきことをやり、母をサポートするだけです。
そして、桜の頃まで静かに過ごすことに決めました(写真は、週末の一服です^^)。
静かに過ごすことを習へ。古の教へなり。